メルヴィル『影の軍隊』
『影の軍隊』1969
ジャン=ピエール・メルヴィル
リノ・ヴァンチュラ
シモーヌ・シニョレ
なんとも、やりきれない話だという感想は、なんど観ても変わらず。
ドイツ軍占領下のレジスタンス秘密組織。強大な敵と闘うよりもまず、内部の密告者を始末する挿話ばかりが描かれる。
ラストには、誰も生き残らなかった、という注記がつけられる。
原作は、まだ占領中の刊なので、なるほどと思わせるが。
奇妙な戦争につづく奇妙な占領、そして奇妙な(勝利の)戦後。
それらの謎を解くヒントは、ともあれ、この作品に静かに語られている。
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