ああ書いておけば良かった05 シラー
276-278ページ
シラーがEQに先んじること一五〇年、敗北する探偵の悲哀を呈示していた、という題目に関して。
先日、白耳義探偵小説をあれこれ調査する必要から、ルイ・ヴァックスの名著『幻想の美学』一九六〇年、窪田般彌訳を読み返していたらーー。約五十年ぶりに……ってことはさておき。13ページにあっさり同様のことが書かれていることを発見した。ーー《「探偵」が不思議な事実に「本当らしい」説明をする一種の推理小説である》と。『幻をみる人』とは『招霊妖術師』である。これは、引用して補強材につかえば良かった創見であろう。だが、発見が遅かった。
残念度は、★★
しかし……「ハーキュル・ポリオ」とは、いったいどこの世界の名探偵なのかね? (画像でも見えるでしょう)。それにしても『幻想の美学』は、達人の著作だと、あらためて感服した次第。
コメントを送信